二世帯住宅には、昔風の「完全同居型」で寝室だけが別というタイプ、台所・浴室など一部が別々の「部分分離型」、玄関・台所・浴室などすべてが別々の「完全分離型」などがあります。ここでは「完全分離型」でない二世帯住宅でも、分離した方が望ましいケースをいくつかご紹介しましょう。夫の両親と共に暮らしている神奈川県のKさんから、こんな悩みを聞きました。寝室は階段を挟んで離れていますが、トイレは両親の寝室に近い方にあるため、深夜にKさんがトイレに行くと、おばあさんが必ず咳ばらいをするというのです。
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何とも痛くない腹を探られているようで、ついガマンしてしまい体調が悪くなりそうだというKさんは、自分たちに近い方にトイレを造ればよかったと後悔しています。設計担当者の気配りのなさを感じます。同じような不満を世田谷区のF夫人からも聞きました。この家は玄関は共用でI階にあり、F夫人たち若い世帯が2階に住んでいます。つまり一階の玄関ホールが両世帯のコミュニケーションルームになっているのです。帰宅したときは「ただいま」「おかえり」と声を掛け合い、出かけるときも「行ってきます」と、一見、仲のよい家族です。ところが、F夫人にとっては、これが負担というのです。とくに「行ってきます」と言って出かけるときに、必ず「どちらへ?お帰りは何時?」と聞かれるので、気疲れするというのです。お子さんが2人とも小学校高学年のF夫人は、PTAや同窓会、ショッピングなど出かける機会も多い。つい説明が面倒で「PTAです」と言ってしまい、これは昨日使ったかな、と反省したりするそうです。また、外出する日が続き、言い訳するのも面倒なときには、黙ってそっと出かけてしまうことさえあるそうです。もう一つは、通信販売で何か購入すると、その配達のタイミングが実に悪く、F夫人がちょっと買物などに行っているときに限って届くので、おばあちゃんが受け取る度に「また来たわよ。何を買ったの?」と批判めいたことを言われるというのです。これも疲れると嘆きます。第三者からみれば、それはどのことでなくても、繰り返されるとノイローゼになることもあります。思い当たる人も多いのではないでしょうか。